京都観光経営学講座

京都市×京都大学

修了者の声・論文

中山 信一郎
従来の受動的・京都の歴史・文化観だけを結果的に押し付ける現状は日本が目指す未来のツーリズム産業ではない

受講の直接のきっかけは、京都文化交流コンベンションビューローからのお知らせでしたが、国際会議・展示会・寺社庭園等ライトアップ等の空間デザイン照明・電設工事会社を経営する中で電設事業に限らず、よりMICE事業に主体性を持って取り組みたいと強く考えていたことから、観光業を学ぶ絶好の機会と捉えました。京都大学経営管理大学院の現役講師陣や各分野のエキスパートからインタラクティブな討議を交えたワークショップなど大変刺激的な講座内容がきっかけとなって京都大学MBA入学を決意致しました。本講座で学んだことは従来の受動的・京都の歴史・文化観だけを結果的に押し付ける現状は日本が目指す未来のツーリズム産業ではないということでした。製造業と比較して労働生産性や収益率が低いサービス産業の枠内に入る観光業は、現在のインバウンドブームも一過性になりかねないリスクを常に持っています。地域の総合力を見られるためにも研究・開発が成果に直結しにくい分野であること、常に外生要因を意識するがゆえに能動的な経営姿勢が薄れることが原因として挙げられるかもしれません。経験・勘・京都独特の歴史観/時間の流れ/人脈に偏り過ぎている観がなくはない京都の観光業、ひいては日本の観光業が、観光先進国の欧州・米国等のツーリズム産業と同様に自立・脱皮するためには、地域の特産品・史跡等をPRするだけの観光業ではなく、地域の歴史・文化に裏打ちされた独自性・創造力・柔軟性を使って、観光客・MICE主催者が真に求めるものを共創し、提供することで実現できる儲けの仕組みと中心人物(プロデューサー)の育成が重要と考え、現在、京都南部地域活性化を目的としたDMC立ち上げを実際に進めています!

中山 信一郎(なかやま しんいちろう)
2013年度修了
鳳電気土木株式会社 代表取締役

修了者の声

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