【2017年7月5日】京都市立堀川高等学校の井尻達也先生をお迎えして中間検討会を行いました。 | 活動報告 | 京都大学COC事業「COCOLO域」

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2018/01/22

【2017年7月5日】京都市立堀川高等学校の井尻達也先生をお迎えして中間検討会を行いました。

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7月5日、京都市立堀川高等学校の井尻先生をお招きし、中間検討会を行いました。

各班ともこれまでに2回の企画書検討を経て、短い時間ながらも班員間の連携を深めながら、それまでの指摘を踏まえて練り直してきました。これまでに、情報教育のC班では方向性の模索中にベネッセのICT支援員の方をお招きして情報教育の学校事情を学ぶ機会を持ちました。国際交流のA班は堀川高校のGAPの活動に何度も加わってどのようなサポートができるか深く考えてきました。探究基礎のD班は昨年度の探究活動における生徒の論文を考察し、自分たちがどんなアドバイスをすればどんな成果が出せるのかを見つめなおしました。主権者教育のB班は形式的な主権者教育にならないように独自性を常に追い求めてきました。今日の発表では各班の思いが詰まったものでした。

どの班も、これまでに大きな方向転換になりそうな指摘(例えば、情報教育で現代の流れでFake Newsはどうするか…など)を受けながらも、最初に出した方向から大枠は変えずにここまできました。そこから考えると、短時間でやりきる課題として最初に立てる課題設定が重要なのだと思いました。

 

【本日の学び】

1.使う人の立場を考えた成果物(ワークシート、指導案、リーフレット)になっているか

○本当に伝えたいことを絞って、意図していることを明確にし、わかりやすく、使いやすい構成になるよう見直そう。

・ぱっと見てわかる見取り図やマップをつける。

・ワークシートの自由記述は、一番考えてほしいところのみにして意識をそこに集中させる。

・作成したワークシートの質問に実際解いてみて質問の答えやすさ、質が適切かを見る。

・複数の活動がばらばらにならないよう一貫性を持って繋がるよう構成する。

・指導案には目安の指導時間を記入する。

 

2.京大生にしかできないことを

○先生たちや当事者の生徒たちが見切れないことを違う視点から見て、大学生ならではのアドバイスしよう。高校側から投げかけられた課題から、生徒たちのつまずきをどう捉え、どんな関わり方をして、どんな提案ができるか。

 

3.核心をつく

○活動やこちらからの行動の核心をきちんと捉えて、表現しよう。

例えば、主権者教育でディベートをするのなら、主権者教育としてどんな論題を扱うのかが大切である。論題まできちんと示す。

国際交流のGAPのサポートのために何度も彼らの会議に参加したのなら、どんな様子だった、どんなアドバイスをしたかの具体的エビデンスをしっかり示す。そこから、彼らの学びや変容が表出してくる。関わるというのは生徒と話し合うことだけではない。少し引いたところから見ていてできることに注目する。(ミーティングを参観していて、用語を上手く伝わる英語に直せていないことに気が付いた。そこをサポートできるという班員からの発言もあった。)

ルーブリックを作るのなら、どうしてそのようになったのかのプロセスが大切である。先にルーブリックありきではなく、変容の記録となるように。

 

4.文献注は丁寧に

○参考にした部分との対応がわかるように脚注形式できちんと明記する。

 

井尻先生と西岡先生からのコメントから、この活動から私たちが何を学ぶべきか、これから残された時間に何をすべきかを考えさせられました。今一度わかりやすい成果物の構成を再考し、その配布のしかた(誰に、何部、どのような方法で)を考えることも今後の課題となりました。

 

(文責:教育学部研究生 正瑞重里)

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