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2016/07/28

【2016年6月15日】京都市立堀川高等学校を訪問し、授業見学をしました。 

6月15日の「学校論ゼミナール」では、京都市立堀川高等学校にて授業見学をさせていただきました。午前中は探究の入門として、「探究基礎」の導入部分における1年生の「HOP」の授業を見せていただき、午後からは論文を作成していく2年生の「JUMP」の授業を見せていただきました。

「HOP」の授業では「グループで協力し、アウトラインを組み立てる」という学習目標の中での1年生生徒の取り組みを見せていただきました。はじめに先生からの説明があり、その中で「探究五箇条」や「羽田空港はハブ空港として適切か」などの具体的な話を交えて生徒に丁寧に説明されていました。説明の中で特に「アウトライン」を強調されており、研究の取り組みとしての初期段階に必要な概念に働きかけるような丁寧な説明が印象的でした。

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説明のあと、生徒達は机をグループの形に動かし、話し合い活動に入りました。そこで驚いたのが、どのグループも熱心に話し合いを始めたことでした。堀川高校に入学してまだ2か月の一年生が、こんなにスムーズに話し合いを行える事が、とても価値ある活動に思えました。どのグループも目を輝かせながら顔を突き合わせ、メンバーの意見を肯定・否定を上手に交えながら、有意義な話し合いを行っていました。

取り組みの中では、提示された3つのテーマである「投票率の低迷」「科学技術との向き合い方」「学力の低下」の中からグループで一つを決め、それぞれに「問い」と「仮説」を決めていきます。そして「問い」が「仮説」に繋がる複数の理由と、それらを裏付ける「証拠」を決めていく流れで話し合いが行われていきました。生徒達が考えた「問い」の中には、「投票に対する意識の違いが年齢によってあるのはなぜか」「学力格差は学力低下を引き起こすのか」「人間が宇宙進出するには」などがあり、話し合いは白熱していました。また先生方も机間指導の中で、様々なアドバイスを行っていました。

先生から「必要に応じて図書室やパソコンルームも活用していこう」という助言もあり、多くのグループが必要なデータを収集するために活用していました。しかしながらインターネットを用いて情報を集める生徒のなかには、インターネット上にある膨大な量の情報の中から、自分達の研究に必要なデータを見つけるのは容易ではなく、苦戦している様子も見受けられました。「どのようなワードで検索をするのか」「情報の出所は明らかになっているか」など先生方の助言も受けながら、CiNiiでの論文検索やウィキペディアなどのサイトを活用して調べ学習を進めていきました。

午後からは2年生の「JUMP」を見学させていただきました。一年生の取り組みとは少し異なり、より本格的な探究学習が展開されていました。このような学習が大学生になってからの学びや、社会に出てからの力に繋がることを強く感じました。

お忙しい中、私達学生のために貴重な見学の機会を設けてくださった堀川高校の皆様に感謝申し上げるとともに、今日の見学が今後の私達の学びに繋がるように精進していきたいと思います。

(文責:教育学研究科修士課程1回生 湊本祐也)

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