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2016/06/22

【2015年12月9日】教職科目「教育課程論Ⅱ」において、京都市立堀川高等学校の飯澤功先生にご講演をいただきました。

12月9日、教職科目「教育課程論Ⅱ」において、京都市立堀川高等学校の飯澤功先生にご講演をいただきました。飯澤先生からは堀川高校の教育方針を定めるプロセスを踏まえ、理念と実践の往還の重要性についてお話しいただきました。

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堀川高校では「自立する18歳」の育成を教育目標に掲げておられます。カリキュラム作りにあたっては、この抽象的な教育目標を具体化し、一方で実際の学習指導や進路指導を抽象化して、これらを解釈し方針を定め続けておられます。こうすることで、軸がぶれず、実践と理念が乖離することを防いでおられるということがわかりました。

飯澤先生は、「自立」を「社会の中で他者と人間関係を保ちつつ適切に依存しあえる」と解釈し、そのために「自分がしたいこと」「自分ができること」「社会から求められていること」を自覚させ、それらを豊かにしていく必要があると考えておられます。探究基礎の内容もこれらの考えにもとづいていました。

また、探究基礎はすでに内容が確立されたものとして位置づけておられるわけではなく、方針を定め続ける中で毎年内容が変わっているとのことでした。今年度は論文の調べ方、引用文献の書き方など、探究活動の基礎を学ぶ際に生徒の意欲を引き出すため、課題設定に工夫を凝らしておられることをうかがいました。たとえば、「クリティカルシンキング」がある時とない時を比較する寸劇を生徒たちに作らせる、といった指導の工夫があります。私たちも実際に体験してみることで、その効果が実感できました。

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堀川高校では教育の改善にむけて不断の取り組みがなされていることがわかりました。その際、方向性がぶれてしまうことがないのは、教育目標を具体的に解釈しなおし、その理念を常に意識しておられるからでした。昨今、注目されているアクティブラーニングについても、その方法を受動的に取り入れるだけではかえって授業の質を下げてしまうと感じました。目標を明確にもって、主体的に授業方法を考えないといけないと痛感しました。

(文責:教育学部2回生 鎌田祥輝)

本講演は、京都大学のオープン・コースウェアのサイトに掲載予定です。
→教育学部 「教育課程論
」2015

https://ocw.kyoto-u.ac.jp/ja/03-faculty-of-education-jp/15-9234001

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